

まずは、受付前の券売機で入場券を購入。入館料は大人500円、中高生300円、小学生100円という手ごろな値段。しかも、入館料を一度払えば、当日に限り再入場も可能だ。入場券を受付係の人に見せて、「マンガミュージアム」のパスポート(博物館案内)を貰って、さっそく奥へ。
入ってみると、さっそくマンガの単行本が収められた本棚が目の前に。いわゆる「マンガ壁」とここでは呼んでいて、最新のマンガ、人気のマンガはもちろんのこと、今では書店でも手に入りそうにない懐かしのマンガまで数多く揃えている。もちろん手にとって閲覧するのは自由。館内のロビーや椅子に腰かけてゆっくり閲覧できる。しかも、それらの単行本の中には、発売当時の帯付きのままで保存されているものや、初版本のものもあるので、ものによってはある意味貴重な資料となりうる。コンビ解消前の「藤子不二雄」の著名で並んでいる「ドラえもん」の単行本を見るだけで、なんだかその時代にタイムスリップした気分だ。
この「マンガ壁」は、館内にいくつもあり書架の総延長は約140mという膨大な量。廊下には当たり前のように「マンガ壁」が並んでいるので、先へ進もうと思っても、思わず足を止めてしまうほど。純粋にマンガの歴史を探求するつもりが、結局、マンガ本の方に足を向けてしまう筆者であった・・・
「マンガミュージアム」では、オープン記念として「世界のマンガ展」も開催中だ(来年1月14日まで)。「世界のマンガ展」では、有名な「鳥獣人物戯画」に始まる日本のマンガの歴史をたどる展示や、世界各国の漫画事情を紹介した展示などが行われている。大変貴重な明治・大正時代の漫画雑誌を始め、貸本マンガや赤本、そして「サンデー」や「マガジン」をはじめとする、各マンガ雑誌の創刊号がここに集まり、マンガの歴史の重さを痛感させる。また、「ドラえもん」や「ドラゴンボール」などの日本の人気漫画の外国語版も展示され、実際に手をとって閲覧することもできた。単なる言語の違いのみならず、国の事情によって、開き方が変わったり、描写に修正が加えられたりといった違いを見出すことができて非常に興味深いものがある。このほか、韓国では主流のオンライン(インターネット)マンガの閲覧もでき、紙媒体で見るのとはまた違った感覚でマンガを楽しむこともできる。「マンガミュージアム」では、今後もこのような特別展を開催する予定とのことなので、これから開催されるイベントに注目してみるのもいいだろう。
マンガを読んで楽しむだけでなく、マンガそのものの歴史や研究に触れて楽しむこともできる「京都国際マンガミュージアム」。これから何度もマンガ目当てに、そしてイベント目当てに出向く機会が多くなりそうだ。全国のマンガファンの皆様。京都にお越しの際は、「マンガミュージアム」に立ち寄ることをお忘れなく。
<参照記事>
「京都国際マンガミュージアム」(のりみ通信)